一流アスリートでさえヒザ人間になる危険…「一番強烈に変わったのは…」

【写真：Getty Images】

「うちに来ている選手の中で、一番強烈に変わったのは湘南ベルマーレの鈴木雄斗選手で、四肢に偏って筋力が上がったため、動きがおかしくなっていました。仕方ないのです。人間はどうしても筋肉の強いところを優先的に使うので、四肢が強くなれば、そっちを先に使うようになり、結果として、それまでナチュラルに骨盤が動いていた人が、ヒザ人間になってしまう。

　一流のアスリートでさえヒザ人間になってしまう、というよりは、アスリートほど身体を一生懸命に鍛えるので、そのバランスが崩れると、どんどん動きがおかしくなるわけです」

　河口氏のところを訪れたアスリートの中には、偏った鍛え方をしたために筋肉のバランスが大きく崩れていた選手もおりおり、骨盤人間に戻すのに、一般人以上に時間を要したこともあったと言う。しかし、矯正さえできれば、元々の筋肉はしっかりついているため、パフォーマンスの解放幅は大きかったそうだ。

　また、こうしたヒザ人間や骨盤人間の見分け方については、シャツの揺れだけでなく、見た目でも、ザッと判別できるそうだ。

「大体は筋肉のつき方でわかります。ヒザ人間は足ばかりが太いし、骨盤で動いていれば体幹が太くなる。メッシは全部太いので、おそらく全部を使っているのではないかと思います。その辺りは意図的に作り込まない限りは、筋肉の付き方に自然と表れますね」