フットボールチャンネル

Jリーグ 2か月前

3分間に凝縮された復活のヒント。北海道コンサドーレ札幌は何が変わったのか?「監督から指示は出ていた」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

Jリーグ 最新ニュース

明治安田J1リーグ第14節、北海道コンサドーレ札幌対ジュビロ磐田が15日に行われ、1-0で札幌が勝利した。7試合ぶりの勝利を挙げて最下位を脱出したこの試合で、札幌は復活の足掛かりになりうる攻撃を見せていた。復調のヒントは、この3分間に凝縮されていた。(取材・文:河治良幸)


著者プロフィール:河治良幸

東京都出身。国内外のサッカーを幅広く取材し、分析的に潮流を見守る。W杯は過去4大会を取材。『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、日本代表を担当。タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】を運営している。

最下位脱出。北海道コンサドーレ札幌が見せた勝利への執念

ジュビロ磐田に勝利した北海道コンサドーレ札幌
【写真:Getty Images】

 見事なゴールだった。ジュビロ磐田のGK坪井湧也が上げたロングボールをFWマテウス・ペイショットと北海道コンサドーレ札幌のDF岡村大八が競り合い、そのクッションボールを駒井善成が、MF上原力也よりも一瞬早く、バックヘッドで中央のスペースに落とす。そこに反応したスパチョークが素早くボールを拾って振り向きざまにスルーパスを通すと、浅野雄也が縦に走ってボールをコントロールしながら、カバーに来たリカルド・グラッサをかわして、左足を振り抜いた。

JリーグはDAZNが全試合独占配信!
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]


「得点の場面は狙いどおりだったと思う。相手のディフェンス(リカルド・グラッサ)が来ていたのが分かっていたので、うまく駆け引きができて、あの場面を楽しむことができた」

 前半25分にあげた、今シーズンの自身3点目が決勝ゴールになった浅野はそう振り返りながら、その後の決定機を含めて追加点を取れずに1-0で終わったことを反省するのも忘れなかった。そうしたチャンスをものにできなかったことも含めて、トータルすれば、まだまだ課題が多いことを感じさせる試合だったの確かだ。最終的にシステムを4バックにしたり、最後は中盤に大型DFの家泉怜依を入れて守り切るというクローズの仕方は試合前まで最下位だった状況から、勝利への執着が見られた一面でもあった。

 そうしたことも今の札幌には必要なものかもしれないが、浅野の得点にいたる一連の流れに、札幌復活の確かなヒントが見られた。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!