バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
【写真:Getty Images】
順位:2位
今季成績:23勝3分7敗(勝ち点72)
ドイツの“絶対王者“バイエルン・ミュンヘンが12シーズンぶりに無冠に終わった。昨季もブンデスリーガ11連覇こそ成し遂げたが、内容的にはかなり苦戦を強いられたシーズンで、特にエースのロベルト・レヴァンドフスキ退団の穴は大きかった。
昨夏には、ゴール前での決定力不足を解消するべく、トッテナムからハリー・ケインを獲得することに成功する。このイングランド代表FWを筆頭に1億ユーロ(約140億円)以上の移籍金を移籍市場に投じるクラブ史上最大規模の補強を行い、盤石な体制で複数のタイトル獲得を目指してシーズンが開幕したかと思われた。
シーズン開幕当初はシャビ・アロンソ監督率いるレヴァークーゼンとともに無敗を継続していたが、フランクフルトとの第14節で1-5の大敗を喫すると、年末あたりから徐々に不安定さをみせる。エースとなったケインは公式戦45試合で44得点12アシストと大車輪の活躍を披露したが、守備が徐々に不安定となる。
その原因として考えられるのが攻守のバランスの悪さだ。敵陣に押し込んだ展開で得点を奪うことができれば問題ないのだが、その際のリスク管理がずさんで、ハイラインの裏を取られてあっさりと失点するケースが多発。2024年のリーグ戦で無失点に抑えることができたのはたったの3試合しかないなど、守備の不調がチームの失速につながった。
また最終ラインの怪我人続出も大きな痛手だった。シーズン開幕を3人のCB体制でスタートしたが、マタイス・デ・リフトが早々に怪我したことで、キム・ミンジェとダヨ・ウパメカノが出ずっぱりの状況に。その結果、2人ともシーズン後半はレギュラー落ちするほどにパフォーマンスが低下していた。彼らの不調に対してレヴァークーゼンは最後まで調子を落とさず、12年ぶりにドイツ王者の座を譲る結果となった。