ブライトン(イングランド)
【写真:Getty Images】
順位:10位
今季成績:12勝12分12敗(勝ち点48)
昨シーズンに大躍進を遂げたブライトンは、プレミアリーグでクラブ史上最高位となる6位フィニッシュを果たした。今シーズンも戦術家ロベルト・デ・ゼルビ監督の下での躍進が期待されていたが、初の欧州カップ戦との並行は厳しい日々の連続だった。
大きな注目を集めながらも苦戦を強いられた理由はいくつかある。1つ目は主力選手の退団の影響だ。昨夏にブライトンはアレクシス・マクアリスターをリバプールへ、モイセス・カイセドをチェルシーに売却。レギュラーCBだったリーヴァイ・コルウィルもローン元のチェルシーへと復帰を果たしたことで、大幅な戦力ダウンを余儀なくされた。
主力を売却することで莫大な資金を得たが、彼らの穴を埋めることができそうな即戦力の獲得は行わなかった。ブライトンは全盛期を迎えている即戦力の選手よりも若手選手に高額の移籍金を使い、残りはフリーで経験豊富なベテラン選手を獲得する方針を打ち出して成功を収めており、昨夏も例に逆らうことなくこの路線を継続した。しかし、期待の若手選手たちは退団した選手たちの穴を埋めることができず、選手たちのクオリティが昨シーズンと比較をすると下がってしまった。
さらに追い打ちをかけたのが現主力選手の立て続けの負傷である。デ・ゼルビ監督はプレミアリーグとUEFAヨーロッパリーグ(EL)を並行して戦う上で、主力選手とサブのクオリティの差からレギュラー組を週2ペースで起用していた。しかし、彼らの負担が増したことで怪我のリスクが増え、ソリー・マーチや三笘薫、ペルビス・エストゥピニャンらがシーズンの大半を欠場する結果に。その結果、上位争いとは無縁の状況に陥ってしまっている。