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株爆上がり!? 欧州、今季の“サプライズ”監督6人。予想外の大躍進を成し遂げた男たち

text by 編集部 photo by Getty Images

エリック・ロワ(スタッド・ブレスト/フランス)

スタッド・ブレスト監督のエリック・ロワ
【写真:Getty Images】

生年月日:1967年9月26日
就任期間:2023年1月~
23/24リーグ戦成績:33試合16勝10分7敗(4位)

 昨季リーグ・アンで低迷していたスタッド・ブレストは昨年1月にエリック・ロワを監督に招聘した。ロワは2010年から1年ほど同じくフランスのニースで監督を務めた経験があるものの、それ以降はRCランスやワトフォードでスポーツディレクターに就任しており、監督業からは少し離れていた。

 19/20シーズンにリーグ・アンに昇格したブレストは、それからリーグの中位や下位をさまよっていた。クラブの歴史上1部リーグで10位以内に入ったことすらなく、今年のチーム目標は1部残留だったはずだ。しかし、ロワのもと、第28節終了時点で2位に付けるなど、チームは躍進する。現在は4位に落ちたが、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得の可能性を残している。

 ブレストは前への意識がとても高く、細かいパスの中に時折ロングボールを織り交ぜながらボールを前進させる。右サイドの攻撃はとても強力で、カットインが魅力の右WGロマン・デル・カスティージョは、今季ここまで8ゴール8アシストと攻撃の中核を担っている。守備もとてもアグレッシブで、ボールを奪われた後ハイプレスでカウンターを狙っていく。アンカーのピエール・レース=メルが全体のバランスを取りながら安定した守備を構築し、ここまで34失点とリーグで3番目にすくない堅守を誇っている。

 ブレストは資金力に乏しいチームであり、夏の移籍でも移籍金を伴った選手の獲得は2選手のみだった。そんな中クラブをCL圏内まで押し上げたロワは、リーグ・アンの最優秀監督賞を受賞。もちろんフロント陣も彼の功績を評価し、契約を来夏まで延長した。来季ヨーロッパの舞台でロワのもと、パイレーツ(ブレストの愛称)が暴れる姿が見られるだろう。

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