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久保建英も続く? レアル・マドリードに買い戻された選手6人。見事にカムバックを果たした実力者は?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FWルーカス・バスケス(レアル・マドリード/元スペイン代表)

ルーカス・バスケス
【写真:Getty Images】


生年月日:1991年7月1日(32歳)
レアル・マドリード通算成績:346試合35得点63アシスト

 突出した武器はないが様々な役割を担うことが出来る「便利屋」は、2015年にレアル・マドリードに買い戻された。

 FWルーカス・バスケスは2007年にレアル・マドリードの下部組織へ加入。競争の激しい名門クラブの育成組織で生き残り、順調にステップアップしてレアル・マドリード・カステージャ(リザーブチーム)までたどり着いた。ここでダニエル・カルバハル、ナチョ・フェルナンデスといった、現在もチームメイトである選手たちと研鑽を重ねたバスケスは、11/12シーズンにカステージャをセグンダ・ディビジョンA(スペイン2部)昇格に導いている。

 順風満帆かに見えたバスケスのサッカーキャリアだが、カステージャで高い壁に直面する。多くの有望な選手たちに待ち受ける試練だともいえるが、トップチーム昇格がなかなかできなかったのだ。プレシーズンマッチなどでトップチームに帯同することはあっても、一向にバスケスには昇格の機会が訪れない。

 この時期について、バスケス本人は後に「自分は向いていないのではないか、と思わせるような大変な時期だった。物事が思い通りにいかないのがわかったとき、僕はもっと何かが必要だと自分に言い聞かせた」と『Real Madrid TV』で振り返っている。結局、最後までトップチーム昇格は叶わず、バスケスは2014年にエスパニョールへの買取オプション付きレンタル移籍を決断した(この時の契約にはレアル・マドリードへの「買い戻し条項」も付帯していた)。

 カステージャでは悔しい時間を過ごしたが、バスケスはエスパニョールで活躍してレアル・マドリードへ復帰を果たす。14/15シーズン、エスパニョールで主力の座を掴んだ同選手はリーグ戦33試合に出場。これを受けてエスパニョール側が買取オプションを行使すると、レアル・マドリード側も「買い戻し条項」を発動。当時『マルカ』は、スペイン人アタッカーが100万ユーロ(約1.4億円)で晴れてエル・ブランコへ帰還したと報じている。
 
 復帰当初は、バスケスのクオリティがレアル・マドリードには相応しくないとの声も少なくなかった。しかし、優れた運動量とクロスの精度などで徐々に認められるようになり、現在はチーム屈指のユーティリティープレイヤーとしてその地位を確立させている。愛するクラブのために犠牲を惜しまないベテラン選手はあと何シーズン、白いユニフォームでピッチを駆け抜けてくれるのだろうか。

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【了】

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