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Jリーグ 4か月前

ジュビロ磐田が導き出すゴールの別解。「強力2トップ」をどう活かすか? “悪夢の敗戦”から見出す光明【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

強力2トップの「活かし方」



 J1得点ランキングのトップを走るジャーメインは2得点を決めた第6節の新潟戦の試合後、当時まだ得点の無かったペイショットに関して「今、自分のところに固まってきてるけど、絶対ペイショットに来る。僕ももっと彼を生かして、彼の特長を点というところで生かせるようにやっていきたい」と主張していたが、それが現実のものになってきた。

 その2トップの生かし方として、左右のサイドハーフが平川怜と松本であれば、サイドバックやボランチとのコンビネーションでサイドを攻略したり、ペイショットのポストプレーからジャーメインが抜け出すなど、中央突破を狙う形が多くなる。しかし、東京V戦の後半は左に古川、右にブルーノ・ジョゼという個人で突破できる両翼が入った形から2つのゴールが生まれたことが、大きな意味を持つ。

 ペイショットの得点は左の古川、ジャーメインのゴールは右のブルーノが縦に仕掛けて上げたクロスから生まれた。その2点目を演出したブルーノは「2人のセンターフォワードがどう見ても自分たちの長所。どう生かしていくかという意味でも、自分が入ったときその仕掛けをしっかり意識することを監督からすごく言われていた」と振り返る。

 結果として2つの得点とも、クロスから相手ディフェンスの接触が絡んでいたためアシストは記録されていない。それでも、ジャーメインが「ゴール前に僕たちが2人いる時は外からシンプルに上げてもらってもいい」と語っていたように、特に古川やブルーノのようなタイプが両翼に揃ったときは、従来の磐田が得意とするコンビネーションを使った崩しとはまた違った脅威を相手ディフェンスに与えることができる。

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