大久保智明はそれでも満足しない。「良いプレー」では生き残れない現実
しかし、大久保は「監督は褒めてくれましたが、あえて、このスペースができて良かったということはない。自分がノーゴール、ノーアシストだけかなという感じ。『起点になりました』は去年もやっているし、結果を求められているので、それが評価にはならなかった。今日は勝ったけど0ゴール0アシストで何もしていませんでしたという感じです」と、目に見える形で結果を残せなかったことへの悔しさを噛みしめる。
プロ4年目。結果の世界で生きることの厳しさを実感させるコメントでもあるが、常にタイトルを義務付けらえている浦和では、「良いプレー」だけでは通用しない。結果を出さなければ生き残れないクラブだと自負しているからこその思いでもあった。
その後、浦和は86分に失点し、1点差に詰め寄られたが、2-1で浦和が勝利。勝ち点8差で首位・FC町田ゼルビアを追うが、この勝利が浦和に勢いをもたらす一戦になるはずだ。
大久保は言葉に力を込め「名古屋グランパス戦(1-0)で払拭した感じからの川崎戦もダメだったというのがあるので、次に勝てなかったらこれも意味がないと言われてしまうので連勝し続けるしかない」と前を向く。
日々を真摯に積み重ね、結果にこだわることで評価を上げる。大久保はその信念と共にがむしゃらに高みを目指して進んでいく。
(取材・文:石田達也)
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