アジアでも自信を持つストロングポイント
アバウトなロングボールを放り込んでくる相手に対し、持ち前の高さと強さをいかんなく発揮。戦前から「相手が最初からパワープレーでくれば、僕たちとしてはラクになる。そこをはね返せれば相手はボールをロストして、自分たちはスペースを使って試合を進められる。ACLという舞台でも自分のストロングポイントは自信を持ってやれるということを感じている。そこへのこだわりはこのチームの誰よりも持っている」と強気に言い放った通りのハイパフォーマンスでチームを準決勝の舞台へ導いた。
屋台骨を支え続けることで芽生えた責任感が、さらなる活力となる好循環を生む。
「今は怪我人が多い中で自分がやらなければいけないと思う。自分自身が高いパフォーマンスを発揮してチームの結果が良ければ(スタメンが)替わることはないと思うので、自分のパフォーマンスに集中したい」
3月下旬から畠中が戦列復帰し、渡邊も主戦場のセンターバックでプレーする機会が増えた。それでも指揮官が上島を起用し続けている事実は、動かぬ信頼を勝ち取った証と言っていいだろう。
チームの勝利に貢献できずに悩み苦しんだ昨季の姿は、ない。2023年は移籍加入1年目の難しさや前所属チームとのスタイルの違いに戸惑う部分も少なからずあったのだろう。長所を押し出すシーンが少なく、そういった環境や助けを能動的に作れなかった。