1人退場。放たれたシュート数はなんと…
「どこかで一人は(真ん中に)蹴ってくるだろうな、と。最近のトレンドみたいになっているし、誰が蹴ってくるのかは僕自身の判断で決めたなかで、止めたという感覚はあったんですけど。(予測通りで)ちょっと拍子抜けしたというか、ボールが少し速かったのもあって……ちょっともったいなかったですね」
17日に敵地で行われたファーストレグで、マリノスは0-1と苦杯をなめた。あいにくの雨が降りしきる状況で迎えたセカンドレグでは、一転して13分にMF植中朝日が先制ゴールをゲット。21分にFWアンデルソン・ロペスが、30分には再び植中がゴールネットを揺らした。
しかし、蔚山も36分に右CKから1点を返す。さらに3分後にはカウンターから抜け出したFWオム・ウォンサンが最終ラインの背後に抜け出し、ペナルティーエリア内の右で中央へ切り返す。次の瞬間、ボールは必死に追走し、スライディングで止めようとしたDF上島拓巳の右腕に当たってしまった。
イランのアリレザ・ファガニ主審は、上島のハンドによるPKを宣告。さらに決定的な得点機会を阻止する、いわゆるDOGSOで上島に問答無用のレッドカードを提示した。MFダリヤン・ボヤニッチがポープの逆を突くPKをゴール右へ決めて、あっという間に2戦合計スコアを3-3とした。
ここからは数的優位に立つ蔚山が主導権を握り続けた。アジアサッカー連盟(AFC)の公式スタッツによれば、延長戦を含めた120分間で蔚山が放ったシュート数は実に40本に到達。そのうちペナルティーエリア内で放たれたものが26本を、ゴールの枠内に飛んだものが15本を数えた。
「もう耐えるだけというか、自分のところで何とかゼロ……あれ以上は失点しないように意識していた」
文字通りの防戦一方となった展開で、ポープのシュートストップ数は13本を、フィールドプレイヤーによるシュートブロックは9本をそれぞれ数えた。ポープは何よりもまず味方へ感謝した。