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日本代表 6か月前

A代表の失敗を繰り返さない。サッカーU-23日本代表がロングボールにやられなかったわけ【西部の目/U-23アジアカップ】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by 2024 Asian Football Confederation(AFC)

ターンオーバーで過酷日程に対応



 相手の長所を消し、自分たちの武器をつけたU-23日本代表の優位は明らか。守備時は4-5-1で構えるU-23UAE代表だったが、インサイドハーフが前に出てプレスをしないので、楽々とボールを運ぶこともできた。

 前半から決定機を数多く作って圧倒しているわりに1点に終わったのは気になったが、66分に2点目をゲット。大畑歩夢がオーバーラップしてゴールラインぎりぎりから折り返すと、川﨑がフリーで走り込んでヘディングシュートを流し込んだ。61分にもオフサイドにはなったが、大畑のクロスから荒木がニアでコースを変えてネットを揺らしていた。

 その後も5回ほどあった決定機を決めきれなかった課題は残ったが、危なげない試合ぶりで勝利。中2日の試合とあって先発7人を入れ替えていたが、チームとしての機能性は保たれていて、日程が過酷なこの大会への準備が整っていることをうかがわせた。

(文:西部謙司)

▽著者:西部謙司
1962年9月27日生まれ、東京都出身。学研『ストライカー』の編集記者を経て、02年からフリーランスとして活動。95年から98年までパリに在住し、ヨーロッパサッカーを中心に取材。現在は千葉市に住み、ジェフ千葉のファンを自認し、WEBスポーツナビゲションでは「犬の生活」を連載中。サッカーダイジェスト、フットボリスタなどにコラムを執筆中。『ちょいテク 超一流プレーヤーから学ぶちょっとスペシャルなワザ』監修(カンゼン)、「サッカー右翼サッカー左翼」(カンゼン、)近著に『戦術リストランテⅣ』(ソル・メディア)、「ゴールへのルート」(Gakken) 、共著の『サッカー日本代表の戦術が誰でも簡単に分かるようになる本』(マイナビ)、『FCバルセロナ』(ちくま新書)がある。

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