6位:アトレティコ・マドリード(スペイン)
【写真:Getty Images】
監督:ディエゴ・シメオネ(12年目)
23/24欧州CLグループリーグ成績:4勝2分0敗(1位)
戦力値:81(攻撃力21、守備力20、選手層20、勝負強さ20)
優勝候補の一角だったインテルを破ってのベスト8進出は今大会における大きなサプライズとなった。長期政権を築いているディエゴ・シメオネ監督の下でアトレティコ・マドリードはマイナーチェンジを繰り返しながら強化を図っている。
堅守のイメージが強いアトレティコ・マドリードだが、今シーズンは「攻撃力」を武器としている。シメオネ監督のお決まりである5バックは変わっていないが、重心がかなり高く、今季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループリーグではマンチェスター・シティに次いで2番目に多い17得点を記録した。スペイン代表FWアルバロ・モラタが怪我前のパフォーマンスに戻っていないことは気になるところだが、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンとの2トップは破壊力抜群だ。
ただ、トーナメントになると話が変わってくる。インテルホームで行われた決勝トーナメント1回戦1st legではマルコス・ジョレンテとグリーズマンの2トップを採用するなど守備的に戦った。結果的にインテルとの2試合で34本ものシュートを浴びたが、失点を最低限の2に抑えてPK戦の末に勝利。この2試合で守護神ヤン・オブラクは8セーブを記録したほか、チーム合計10本のシュートブロックを記録するなど、かつての泥臭いディフェンスが復活を遂げた。
相手や状況に応じて攻撃的に戦うか、守備的に戦うかを使い分けることができるシメオネ監督の存在は大きい。一方で不安材料があるとすれば、インテル戦後に行われたバルセロナとのラ・リーガの一戦でホームにて0-3で敗れたことだ。今季リーグ戦ではホーム負けなしで来ていた中での大敗は気になるところ。ただ、日程的にはかなり有利で、先週末はコパ・デル・レイ開催のためリーグ戦が行われておらず、中9日でドルトムントをホームに迎え入れる。この1st legでの出来がベスト4進出に向けて大きな分岐点となりそうだ。