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日本代表 8か月前

明白な得意と不得意。U-23はサッカー日本代表と酷似。なぜウクライナ戦がアジア予選の参考にならないのか【西部の目】

シリーズ:コラム text by 西部謙司

「日本らしい」生命線はA代表と酷似? マリ戦との違いは…



 日本らしいプレーができての快勝だった。3日前からはGKとディフェンスラインを総入れ替え、ボランチの藤田&松木の存在も大きい。ただ、U-23日本代表の戦い方自体はほとんど変わっていない。そして、そのコンセプトはA代表と酷似している。

 A代表とU-23代表のサッカーが似ているのは当然ではあるが、それゆえの不安要素もある。最大の強みはハードワークとプレッシング。守備を決してさぼらない、球際で激しく戦えることがベースになっていて、それが選考の基準にもなっている。奪ってからのショートカウンター狙いなので、1トップには裏抜けが得意なFWが起用される。こうした特徴は森保一監督が率いるA代表そのままと言っていい。

 A代表のカーボンコピーのようなU-23日本代表が今回の連戦で出来に差があったのは、単純に相手の違いによるところが大きい。

 U-23マリ代表はプレッシングを個人技で外すことができた。プレッシングが生命線のU-23日本代表にとって、それを簡単に外されてしまえば大きな問題を抱え込むことになる。逆にU-23ウクライナ代表はパスワークで外そうとしてプレッシングの餌食になった。そうなればU-23日本代表のペースで試合は進む。

 相手によってプレーぶりが左右されるのはA代表と同じだ。A代表は欧州勢相手には非常に好成績をあげているが、南米やアフリカ勢にはそれほど勝率は高くない。はっきりと得手不得手がある。

 問題はアジア予選だ。U-23中国代表、U-23韓国代表、U-23UAE代表と同居したグループは「死のグループ」とも呼ばれているが、U-23マリ代表のように個でプレスを外せるチームはおそらくない。そのかわりにロングボールでプレッシングを回避してくると予想される。アジアカップで日本代表に対してイラク代表、イラン代表が用いた戦法である。

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