先制点に至る過程「一番のポイントは…」「自分の判断ミス」
「一番のポイントは(柴戸)海くんが奪って、そのままダイレクトで翔太に出せたところで、自分によりスペースというか時間ができたこと。そこはひとつのポイントだったと思っています」
鹿島の選手たちに戻る時間を与えなかった柴戸のパスに感謝した平河とは対照的に、失ってはいけない場所で町田の標的にすえられ、ボールを奪われた佐野は「あれは自分の判断ミス」と唇をかんだ。
「前は向けていたので、あそこで切り替える必要はなかった。成功していたらチャンスにはなったと思うけど、結果として失点に繋がったので、あのプレーはよくなかったと思っています」
ホームで迎えた開幕戦でガンバ大阪と1-1で引き分け、敵地で名古屋グランパスから歴史に残るJ1初勝利を1-0のスコアでもぎ取って迎えた一戦。Jリーグ歴代で最多となる、国内外で20個ものタイトルを獲得している常勝軍団、鹿島との一戦を前にチーム内では合言葉が生まれていた。
「今日勝つかどうかが、今シーズンのターニングポイントになるとチーム内で話していました」
こう打ち明けた平河も、なぜターニングポイントになるのかだけでなく、ターニングポイントになるかどうかもわからないと苦笑する。それでも、2018シーズンの天皇杯3回戦以来、公式戦では2度目となる鹿島と、J1リーグの舞台での対峙は特別な響きを伴っていた。平河が続ける。