怪我明けまもない公式戦。不安はなかったのか?
「あのような形で(ペナルティーエリア内へ)侵入されてしまうと、こちらとしてはなかなか対応が難しい場面になる。そのなかでボールへの反応を含めて、とにかくできることをやろうと」
関根に両手で頭を抱えさせ、伊藤には天を仰がせたファインセーブ。攻撃陣を中心に、近年にない大型補強を行った浦和を相手に零封勝利を達成した要因を、大迫はこう振り返っている。
「ピンチというのは多分、急に来るだろうなと思っていたので、相手の狙いであるとか、相手の位置といったものを常に見て予測を立てながら、事前の準備というものをしていました。今年の浦和レッズのように、強力なフォワードがいるチームをゼロで抑えられたのは、チームとして大きな自信になります」
実質的なぶっつけ本番で臨んだ開幕戦だった。昨年12月8日に右手舟状骨骨折の手術を受け、全治約2カ月と診断された。リハビリを経てチームの全体練習に合流したのが今月12日。先週に非公開で行われた、ファジアーノ岡山とのトレーニングマッチに45分間だけ出場して間に合わせた。
実戦から遠ざかっていたブランクに対して、不安の類は感じていなかったのか。試合後にこう問われた大迫は、試合中に心がけた点として「いろいろと考えすぎないこと」をあげている。