14位:PSV(オランダ)
【写真:Getty Images】
監督:ペーター・ボシュ(1年目)
23/24欧州CLグループリーグ成績:2勝3分1敗(2位)
戦力値:70(攻撃力20、守備力16、選手層17、勝負強さ17)
昨季限りで退任したルート・ファン・ニステルローイに代わって新監督に就任したペーター・ボシュは、自らの代名詞でもある「超攻撃的サッカー」をオランダの名門に植え付けた。現時点ではしっかりとした結果を残しており、エールディビジでは2位と勝ち点10も離して首位を独走。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもグループ2位通過を果たして決勝トーナメント進出を決めている。
先述した通り、ボシュ監督はアタッキングなフットボールを好む指揮官だ。エースの元オランダ代表FWルーク・デ・ヨングを頂点に、両WGにナポリで活躍したメキシコ代表FWイルビング・ロサーノとビッグクラブも注目するベルギー代表FWヨハン・バカヨコを置いた3トップの破壊力は抜群。今季のエールディビジでは21試合で68ゴールと、驚異的なペースで得点を量産している。
エールディビジでは失点も少なく、21試合を消化した時点で10失点しか喫していない。しかし、守備が堅いわけではなく、相手との戦力差がある国内リーグでは常に試合を支配できるが故にディフェンスが穴となっていないのが正しい解釈だ。CLのグループリーグでは6試合で10失点を喫しており、格上であるアーセナル相手にはアウェイで0-4の敗戦。ボシュ監督のチームはドルトムントやレバークーゼン時代と同じく、同格、もしくは格上の相手チームには主導権を握れず、守備が崩壊して失点を重ねるケースが多いのが短所である。
彼のチームは両SBも常に高い位置を取る超攻撃的なサッカーを展開するため、カウンターを受けた際に脆さが露呈する傾向にある。基本的には守備という考えがないため、勝ち上がるには攻め勝つしかない。指揮官のコンセプトがハマるかどうかが、ベスト8進出に向けての最重要事項になりそうだ。