山根陸の役割はどう変わるのか?「監督から求められるのは…」
「自分からボールを迎えにいくような動きは、いまはあまりしてないですね。監督からは相手選手の背中でステイしながら、どれだけ忍耐強く(味方からのパスを)待てるのか、どれだけチャンスや味方のスペースをクリエイトできるのか、といったプレーが求められています。自分のプレーの幅も広げたいし、新たに覚えることも多い。いつもと違う視野や感覚を、体に馴染ませていきたい」
キューウェル監督は相手ボール時に、前線から積極果敢なプレスを仕掛ける戦い方も求めている。1トップの背後に位置するインサイドハーフの2人も、必然的にプレスの“一の矢”を担う。
例えば宮崎キャンプ中の1月28日に、30分×4本の形で行われた大分トリニータとのトレーニングマッチ。最初の2本にインサイドハーフとして出場した山根は、相手キーパーに対して何度もプレスをかけた。運動量の多さを問われた試合後には、苦笑しながらこんな言葉を残している。
「今日ってそんなに走っていました? あまり自分ではそう感じていないんですけど、前目のポジションになれば、そういったシーンももちろん増えるのかなと思っています。とにかく相手のディフェンスラインを崩していく意味でも、前向きのランニングというのが自然と増えてくるポジションだと思うので、そういったところがランニングの量というものにつながっているのかな、と。ファーストディフェンスはしっかりまずボールにいく。そこからすべてが始まるので、もっともっと強度を上げたいですね」
キューウェル監督は[4-3-3]システムのなかで中盤の形を変えた意図を、アンジェ・ポステコグルー元監督、さらにマスカット前監督の名前をあげながらこう説明している。