3位:インテル(イタリア)
【写真:Getty Images】
監督:シモーネ・インザーギ(3年目)
23/24欧州CLグループリーグ成績:3勝3分0敗(2位)
戦力値:88(攻撃力22、守備力22、選手層21、勝負強さ23)
シモーネ・インザーギ監督率いるインテルが強い。今季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ではグループリーグ2位通過となったが、セリエAでは未だ1敗という成績で、早くも2位ユベントスに勝ち点差7をつけており、スクデットの大本命となっている。この調子であれば、CLでも好成績に期待ができる。
夏にアンドレ・オナナ、ミラン・シュクリニアル、マルセロ・ブロゾビッチ、エディン・ジェコら複数の主力選手を失ったが、ここまでの強さを維持できているのは補強が当たったからだ。GKヤン・ゾマー、DFバンジャマン・パバールらは主力として申し分ない働きを見せており、ダビデ・フラッテージは控えとして貴重なピースになっている。なかでもマルクス・テュラムの加入は大きく、エースであるラウタロ・マルティネスとの2トップは相性が良く破壊力抜群だ。彼らの控えがアレクシス・サンチェスとマルコ・アルナウトビッチというベテラン2人なのはやや心許ないが、万全な状態であればCLでも他クラブにとって大きな脅威となること間違いなしだ。
今季セリエAここまでの得失点差が43であることからも明らかな通り、今のインテルは攻守のバランスがよく、とくに主力が揃った時はほぼ穴がない。先述の通りL・マルティネスとテュラムの2トップは破壊力があり、ニコロ・バレッラ、ハカン・チャルハノール、ヘンリク・ムヒタリアンの中盤は技術力、運動量ともに申し分なく支配力がある。アレッサンドロ・バストーニやパバールは守備力だけでなく機動力もあり、3バックの一角ながらインナーラップを仕掛ける積極性があるなど、相手にとって捕まえづらい存在だ。そんな選手1人ひとりがイメージを共有し、互いの良さを引き出せているため、3-5-2の成熟度はかつてないレベルにあると言っていいだろう。
昨季のCLではファイナルに進出し、マンチェスター・シティと激突。その決勝ではロドリの一撃に沈み優勝を逃したが、豊富な資金力でスター選手をかき集める巨大な相手に対しても十分に戦えることを証明した。そして、その経験を糧にインテルはさらなるレベルアップを果たした。昨季のリベンジを果たす準備はできているだろう。