FW:堂安律(背番号10)
生年月日:1998年6月16日(25歳)
所属クラブ:フライブルク(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:16試合1得点1アシスト
日本代表通算成績:46試合8得点7アシスト
「ゴールを目指していますけど、それよりも優勝したい」。バーレーン代表に勝利して準々決勝進出を決めた試合後に先制ゴールを決めた堂安律はそう言う。背番号10が点を取ることについて「10番が取るというより、僕が取るとなる(盛り上がる)と思う」と笑った。
チームにおける堂安の重要性は大会が進むにつれて高まっている。グループステージ第1節、第2節と先発の座を伊東純也に譲ったが、第3節から2試合続けて先発している。第3節では上田綺世のゴールをアシスト、ラウンド16ではポストを叩いた毎熊晟矢のミドルシュートの跳ね返りを詰めてゴールネットを揺らした。伊東がチームを離脱したことで、堂安へかかる期待はより一層高くなるはずだ。
相手に寄せられてもボールを失わないキープ力と、一発で状況を打開できる左足のキック、そして高い位置から相手を寄せて奪いきる守備力。日本代表が理想とするゲームを支配するサッカーを表現するうえで、堂安は不可欠になっている。準々決勝以降もそのビッグマウスで自身にプレッシャーをかけつつ、ピッチではプレーで実力を証明する。
FW:上田綺世(背番号9)
生年月日:1998年8月28日(25歳)
所属クラブ:フェイエノールト(オランダ)
23/24リーグ戦成績:13試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:22試合10得点0アシスト
対戦相手となるイラン代表のサルダル・アズムンとメフディ・タレミはアジア最強のFWの1人だが、上田綺世もそれに匹敵する存在と言っていいだろう。
昨季はサークル・ブルッヘで公式戦23得点をマーク。今季加入したフェイエノールトではリーグ戦19戦19得点と圧倒的な活躍を見せるサンティアゴ・ヒメネスの影に隠れ、ここまで1得点と結果を残すことができていないが、日本代表では直近6試合で9得点とゴールネットを揺らし続けており、今大会ラウンド16までにおける得点ランキングでは2位タイにつけている。
豊富なフィニッシュパターンを持ち、どこからでもゴールを狙うことができる。バーレーン代表戦ではコーナーキックを頭で合わせてゴールを脅かすシーンもあり、ゴールシーンのように軽やかな身のこなしでゴールに迫ることもあれば、力強いポストプレーで攻撃の起点となることもできる。優勝候補に数えられるイラン代表との一戦はこれまでの相手より強力だが、上田の力と技をもってすればゴールネットを揺らすことができるはずだ。
FW:中村敬斗(背番号13)
生年月日:2000年7月28日(23歳)
所属クラブ:スタッド・ランス(フランス)
23/24リーグ戦成績:12試合2得点1アシスト
日本代表通算成績:8試合6得点0アシスト
1月31日のラウンド16では三笘薫が68分から出場し、約6週間ぶりの実戦復帰を果たした。「次の試合に向けたいい準備になった」と振り返りつつ、状態については「まだまだ全然。上げないといけない」と述べており、徐々にパフォーマンスレベルは上がっていくことになりそうだ。その点も踏まえると、三笘をイラン代表戦で長時間プレーさせるのはリスキーで、中村敬斗が引き続き先発に名を連ねることになりそうだ。
昨年3月の日本代表デビューから6戦6発とゴールを決め続け、今大会初戦のベトナム代表戦では観る者を驚かす美しいミドルシュートを決めた。直近2試合は不発だが、決して調子が悪いわけではない。先制ゴールに絡む場面もあり、左サイドで相手を引き付けることで周りを活かす場面もある。
今大会では3試合に先発しているが、いずれも70分までに交代している。90分持たないことは決してネガティブなことではなく、立ち上がりからフルスロットルで相手に襲い掛かり、三笘ら控え選手にバトンタッチすることがミッション。イラン代表戦ではそのミッションの過程でゴールに絡むことができれば、日本代表にとっては理想的な展開になるだろう。