一貫するサッカー日本代表の選手管理
一昔前はマンチェスター・ユナイテッドで控えの香川真司を使うべきか、ACミランで出場機会を得られていない本田圭佑を招集すべきか、という議論だった。かつては所属クラブでなかなかプレータイムを得られていない選手が招集されることもあったが、今ではほとんどの選手が所属クラブで主力としてプレーしている。そのような「試合勘の問題」に代わって新たに浮上したのは、所属クラブで出続けている主力のコンディションをどう維持するのか、である。
アジアカップは決勝まで7試合が予定されている。これを戦い抜くための方策として、指揮官は選手たちの個々のコンディションを加味し、替えの利かない主力については決勝トーナメントに向けて状態を上げていけるような配慮をしている。
たとえば、リバプールで地獄のような12月の過密日程を経て日本代表に合流した遠藤航は、大会直前のテストマッチに出場せず、リバプールで出場した最後の試合から10日以上空いた今大会初戦はコンディションが上がっていない様子だったが、3試合にフル出場したことで状態は上がっている。実戦復帰しないまま日本代表に合流した板倉滉も初戦、第2戦とフル出場している。
また、久保建英も同様で、途中出場した初戦から徐々に出場時間を増やしている。12日に全体練習に初めて部分合流した冨安健洋も初戦は欠場。第2戦では90分プレーできる可能性もあったが、森保監督はリスクをおかさず、45分の出場にとどめた。コンディションについて、日本代表の方針は一貫している。