完封勝利の鍵は「カオスのコントロール」
相手はユセフが競り、両サイドのアリ・マダン(7番)とムハンマド・マルフーン(8番)が飛び出す形を得意としている。鋭いカウンターのみならず、キャプテンのDFワリード・アル=ハイヤーム(3番)ら高さのある選手を目がけてリスタートで得点することも得意としている。
日本代表がここまでの3試合で露呈しているのは蹴り込まれた時の対応時の問題である。加えて、リスタート時も守備に綻びが生じるケースが何度か散見された。全て一発で決められているのではなく、2つ目や3つ目の競り合いなどでこぼれ玉を拾われ、隙を突かれているケースが目立っている。冨安いわく「カオスな状況をどうコントロールするかというところ」だが、そこも空中戦の強さや敵との駆け引きに秀でた彼なら、ノーミスでやってくれるはず。その安心感は絶大だ。
29日のトレーニングで、彼は右サイドからクロスを上げる練習にも参加。アーセナルのように右サイドバックでプレーする機会があるかもしればない。それはもちろん相手の出方や試合展開にもよるが、普段から右サイドで強固な守備を見せ、攻撃時にはボランチの位置に立って偽サイドバック的な動きもこなしている冨安なら、何を任せても問題ない。マルチな能力も日本代表の武器になるだろう。