MF:遠藤航(背番号6)
生年月日:1993年2月9日(30歳)
所属クラブ:リバプール(イングランド)
23/24リーグ戦成績:15試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:58試合3得点4アシスト
ここまで日本代表のフィールドプレーヤーで唯一、今大会でフル出場している遠藤航は、バーレーン代表戦でも先発起用されるだろう。リバプールでは元日までの29日間で9試合出場というハードな日程をこなしてきたが、そこから初戦まで10日以上は実戦から離れている。ここから決勝までは中2日、中3日が続く過密日程だが、コンディションは試合を経るごとに上がっており、決勝トーナメントもフル回転する準備は整っている。
初戦、2戦目と全体が間延びしたこともあり、遠藤の対人守備の強度は影を潜めたが、ディフェンスラインの押し上げを徹底した第3戦では遠藤の良さが戻っていた。初戦では南野拓実のゴールをアシストし、2戦目では2点を追う状況でコーナーキックからゴールを決めた。リバプールの主力として活躍しているという実績を背負った遠藤は日本代表でも頼もしい活躍を見せている。
ここまでフル出場しており、3戦目でイエローカードをもらっていることを考えると、早い時間にリードを広げて、遠藤を下げても問題ない試合展開にすることが、日本代表にとっては理想だ。
MF:旗手怜央(背番号17)
生年月日:1997年11月21日(26歳)
所属クラブ:セルティック(スコットランド)
23/24リーグ戦成績:8試合2得点2アシスト
日本代表通算成績:7試合0得点1アシスト
中盤の一角には旗手怜央の起用が予想される。今大会で背負う17番は川崎フロンターレ時代にプレーした田中碧が日本代表でつけることの多かった番号であり、日本代表としては長谷部誠が長年背負った番号でもある。今大会においては旗手が日本代表の隠れたキーマンになりつつある。
10月下旬に右ハムストリングを負傷して、約2ケ月に渡って戦線離脱していた。年明けのリーグ戦で復帰し、日本代表に合流。初戦は出場機会がなかったが、2戦目では途中出場し、コーナーキックから遠藤航のゴールをアシスト。3戦目では守田英正に代わって先発起用されている。
そのインドネシア代表戦では旗手の機転の利いたプレーが光っていた。[4-2-3-1]の陣形でスタートする予定だったが、旗手が高い位置を取る[4-3-3]に修正したことで、トップ下の久保建英や前線の選手との距離感もよくなり、日本代表は試合の主導権を握ることができた。中盤からの飛び出しやミドルレンジからのシュート、精度の高いラストパスといった特徴を持つ旗手は、対アジアにおいてはかなり有効な選択肢になるだろう。
MF:久保建英(背番号20)
生年月日:2001年6月4日(22歳)
所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン)
23/24リーグ戦成績:18試合6得点3アシスト
日本代表通算成績:32試合3得点7アシスト
レアル・ソシエダでも日本代表でも試合に出ずっぱりの久保建英だが、ここにきてコンディションは上がっているようだ。3戦目から中6日というスケジュールは、コンディションを整える意味ではプラスに働くはずだ。初戦では84分に出場してすぐさま上田綺世のゴールをアシストし、2戦目では61分、3戦目では82分までプレーしている。
3戦目ではやや下がり目の「8番」的な役割を担い、広範囲に動きながらボールを動かしていた。試合後に「個人的に前半の出来には満足しています」と振り返ったように、優れたアタッカーが揃う日本代表においては、ソシエダとは違ってゲームメイカー的な振る舞いが有効だろう。それを示す数字として、今季のラ・リーガでは6得点3アシストとゴールが上回るのに対し、2023年以降の日本代表では2得点7アシストとチャンスメイクが際立つ。
粘り気の強いアル・トゥマーマ・スタジアムの芝はボールタッチの多い久保にとっては扱いにくい環境だが、日本代表にとってバーレーン代表戦がこのスタジアムを使う3戦目ということでうまく順応できるはずだ。