13位:鹿島アントラーズ
鹿島アントラーズは5年連続無冠という結果に終わり、岩政大樹監督に代えてランコ・ポポヴィッチ監督を招へいしている。今季新たに加わったのは、期限付き移籍から復帰した山田大樹も含めた5人。柴崎岳を新キャプテンに据えて新シーズンに臨む。
5人という比較的少ない新戦力に対し、11人が退団した。ただ、ディエゴ・ピトゥカ、後半戦に出場時間を伸ばした広瀬陸斗を除けば、出場機会をあまり得られなかった選手たちが多い。それを考えれば大きな戦力ダウンというよりは、スカッドをスリム化した印象が色濃く映る。
誤算だったのはヨシプ・チャルシッチの加入が白紙になってしまったこと。完全移籍での加入で合意していたが、メディカルチェックにおける内科検査で問題が確認されたため、加入することができなくなった。統率力のある左利きのセンターバックは、退団した昌子源とキム・ミンテのようなバックアッパーのみならず、関川郁万と植田直通を脅かす存在になると期待されていた。このままだと最終ラインは選手層が一気に薄くなる恐れもある。
評価としては相対的にマイナスとなるが、ポポヴィッチのお眼鏡にかなう人材が一気に飛躍するかもしれない。そういった意味では大卒ルーキーの濃野公人、成長著しい松村優太、大卒2年目の師岡柊生らがブレイクする可能性はある。反対に考えると、そういった台頭がなければタイトル争いに絡むのは難しいだろう。