3位:ヴィッセル神戸
念願だったJリーグタイトルを手にしたヴィッセル神戸は、シーズン後半から組み込まれるAFCチャンピオンズリーグも見据えながらJリーグ連覇を目指すことになる。昨季の中心メンバーを残しつつ、長いシーズンを切り抜けるために選手層の厚みを出している。
齊藤未月は今季から完全移籍となり、複数年契約を結んだが、昨年8月に負った怪我からの復帰は秋以降になるだろう。その意味で山口蛍とともに中盤を支える井手口陽介の加入は心強い。V・ファーレン長崎から加入した鍬先祐弥、徳島ヴォルティスへの期限付き移籍から復帰した櫻井辰徳も、長いシーズンを戦ううえでは貴重な戦力となるはずだ。
昨季8得点の宮代大聖は、1トップでもウイングでもプレーすることができ、大迫勇也と武藤嘉紀の代わりになれるだけのクオリティを発揮してくれるだろう。手薄な最終ラインには広瀬陸斗と岩波拓也が加わり、レベルを下げずにローテーションすることも可能になった。GK陣は前川黛也を残して一新され、ベテランの新井章太、筑波大学から加入した高山汐生、そして前川のポジションを脅かす可能性のあるオビ・パウエル・オビンナというバランスの取れた構成となった。
昨季のリーグ優勝メンバーが残ったこともあり、戦力アップの幅はさほど大きくはない。ただ、補強の的確さという意味ではかなり高評価と言えるのではないだろうか。