9位:横浜F・マリノス
Jリーグ連覇こそ逃したが、最後まで優勝を争った昨季の横浜F・マリノスは、ケヴィン・マスカット監督に別れを告げて、ハリー・キューウェル監督を迎え入れた。多少の変更はあるものの、攻撃的なスタイルに変更はない。その意志は移籍市場の動きからも読み取ることができた。
最大の注目は負傷者が続出した最終ライン。角田涼太朗が抜けた一方で、特別指定選手として昨季からプレーしている吉田真那斗に加えて、渡邊泰基、加藤蓮、山村和也の3人を獲得している。渡邊は角田と同じ左利きのセンターバックで、サイドバックとしてもプレーできる。加藤は左サイドバックを主戦場としつつ、両サイドならどの位置でもプレーできるサイドのスペシャリスト。山村はJ1での実績十分のDFで、畠中槙之輔や永戸勝也ら長期離脱中の選手が多い最終ラインを支える頼もしい存在になりそうだ。
中盤はほとんど顔ぶれが変わらないが、天野純が復帰したことで層の厚みが出た。中盤の陣形が変わると予想されるが、渡辺皓太、喜田拓也、山根陸、西村拓真、ナム・テヒら特徴を持った選手たちが3つの枠を争うことになりそうだ。前線も主力は残留しており、編成に問題はないだろう。
もう1つの注目ポイントは最後方を預かるGK。幾度となくピンチを救い、攻撃の起点にもなった一森純が保有元のガンバ大阪に復帰し、FC町田ゼルビアをJ1昇格に導いたポープ・ウィリアムを獲得した。ベテランの飯倉大樹も控えるが、ポープのパフォーマンスが成績に直結する可能性はある。