CB:キム・ミンジェ(韓国代表)
【写真:Getty Images】
所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
生年月日:1996年11月15日
アジアカップ2023成績:3試合0得点1アシスト
AFCアジアカップ2023で決勝トーナメントに進出した16チームの中で、韓国代表はインドネシア代表と並んで最多の6失点を喫した。グループリーグの第1節と2節でノーゴールに終わっていたマレーシア代表に3ゴールも決められたのは、守備に問題があると断言していいだろう。
なぜ失点を重ねるのか。それはチームとしての連動した守備ができていないのが最大の理由だ。プレスバックが遅く、カバーが間に合っていないためあっという間にピンチを迎えるケースが多い。その中で守備の要であるキム・ミンジェが孤軍奮闘するシーンもあり、実際に彼がいなければさらに守備が崩壊してもおかしくないが、チーム全体として見ればこのCBにできることはもっとあるはずだ。
特に最終ラインの設定は気になるところ。中盤より前の選手の切り替えが遅いのも影響しているが、最終ラインが低すぎるケースが多く、結果的にディフェンスラインとボランチの間のスペースが広大になっている。このスペースを相手に活用されて失点をすることが多く、ディフェンスリーダーであるキム・ミンジェがラインを統率してもっと押し上げることができれば中盤の強度も変わってくるだろう。守備よりも攻撃に重きを置くユルゲン・クリンスマン監督に守備の改善は期待しにくく、彼にかかる期待と責任は大きい。
CB:ハリファ・アル・ハマディ(UAE代表)
【写真:Getty Images】
所属クラブ:アル・ジャジーラ
生年月日:1998年11月7日
アジアカップ2023成績:2試合0得点0アシスト
パウロ・ベント体制で堅守が最大の持ち味(7試合3失点)となったUAE代表だったが、AFCアジアカップ2023のグループリーグ3試合では全試合で失点。この3試合でそれまでの7試合を上回る4失点を喫した。
その要因の一つとなってしまったのが左利きCBのハリファ・アル・ハマディだ。香港代表とのグループリーグ第1節では、相手FWより前に身体を入れようとした結果、本来はクリアできる位置にいたはずのボールの目測を誤ってクロスに触れることができなかった。
そして問題のシーンがパレスチナ代表との第2節でPKを献上した34分のシーンだ。ボックス内でボールを受けた相手FWをあからさまなホールディングで掴んでしまい、ターンをされると、そのままもたれかかる形で倒してしまった。このプレーでアル・ハマディにはレッドカードが提示され、「退場」「PK」「出場停止」の三重罰を食らった。
このPKは守護神ハリド・エイサが止めたことで失点には繋がらなかったが、後半はかなり攻め込まれ、50分には同点ゴールを献上。結果的に1-1で終わり、勝ち点1を積み上げて決勝トーナメント進出を決めることができたからよかったものの、仮に敗れた場合は最終戦のイラン代表戦と他グループの結果次第という瀬戸際に追い込まれていた可能性がある。危うく戦犯となるところだった。