苦戦の理由「大会仕様に仕上げてきた印象はある」
板倉は10月下旬に左足首の遊離軟骨の除去手術を受け、年内いっぱい公式戦から遠ざかった影響もあり、今大会はややパフォーマンスが上がり切らない印象を受けた。イラク代表戦の1失点目のシーンも、相手17番のアリ・ジャシムがペナルティエリア外側に回り込んできてクロスを上げた際、板倉の寄せがやや甘く、簡単に中にボールを入れた部分もあった。
「2試合を通して悪い時間帯に失点してしまっていることがチームを難しくさせてしまっている。試合展開と変えられるように、あの時間帯の失点をなくしていくようにいないといけないと思います。
それによって、みんながより一層、余裕を持ってプレーできると思うし、自分たち主体の試合運びにできる。守備も自ずと行きやすくなるので、そう仕向けていかないといけない」と彼は過去2戦の反省を踏まえ、安易な失点をしないことを固く誓っていた。
特にイラク代表戦で課題となったのが、ロングボールを蹴られた後の対応だ。
「ゴールキックやパントキックを含め、イラクは完全にセカンドボールを拾うためのロングボールを入れてきた。前線に18番(アイマン・フセイン)がいた中で、そういう戦術組んできたんですけど、サイドハーフも中に入って密集作ってセカンドボールだけを集中して狙いに来る形を取っていた。そういうのは今までなかったですし、より大会仕様に仕上げてきた印象はある」と守田も神妙な面持ちで語っていたが、板倉自身もそういった相手の出方に直面して「本当にアジアカップで勝つのは難しい」と痛感したに違いない。