「僕のもともとの武器」「余裕が出てきている」
確かにイラク代表は強度と迫力に秀でたチーム。15日のインドネシア代表戦でも、スピードある前線アタッカー陣が相手の守備をかき回し、ボランチ、ウイング、サイドバック(SB)が流動的なポジション取りで巧みにマークをかいくぐっていた。守備面の球際の強さも特筆すべき点。基本布陣は4バックか5バックかどちらになるか分からないが、センターバック(CB)は高さと強さを備えた屈強な面々だ。久保が出た場合は人数をかけて徹底的にマークしてくるだろう。
「僕にマークがたくさんつけば、その分、他のフリーの選手、サイドだったり、後ろから2列目に動き出してっていうのが出てくると思うんで、そういったところを使う練習は代表では毎回やっている。そうなってくれれば、逆に簡単なゲームなるかなと思いますけどね」と久保は目を輝かせた。
確かに彼は相手の出方を見ながらの駆け引きやゲームメークには絶対的な自信を持っている。14日のベトナム代表戦でもピッチに立つや否や、緩急をつけた仕掛けやお膳立てで敵をかく乱し、決定的なチャンスを作っていた。
「(第2次森保ジャパンは)前に決定力ある選手が増えたので、パスを出したら決めてくれる選手がたくさんいる。それに、シュートだけじゃなくてパスが僕のもともとの武器。無理にシュートに行かず、(パスを)出せるときに出すというように切り替えられるようになった余裕も出てきているのかなと思います」と本人もエゴイストになることなく、フォア・ザ・チーム精神を前面に押し出すようになったことを明かす。