「実は難しい」「反省しないといけない」
「攻めている展開で、ワンチャンスに対していかに集中力を保つかというのが(GKにとっては)実に難しい。セットプレーから2失点しているというのは、もちろん細かい修正も必要ですけど、全体の締まりが甘かったんじゃないかなと」
苦しい時間帯は続く。日本代表が再び失点を喫したのが33分。遠藤が空中戦で競ったボールが後ろへこぼれ、これを先に反応したグエン・ディン・バックが菅原に後ろから足をかけられて倒れた。菅原にイエローカードが提示され、ベトナム代表がFKのチャンスを獲得する。ファーサイドでブイ・ホアン・ヴィエット・アインが競り勝つと、逆サイドに飛んだボールをGK鈴木は弾き、こぼれ球をファム・トゥアン・ハイがゴールに押し込んだ。
結果的にGK鈴木の弾いたコースが良くなかったのだが、これを防ぐことは可能だったのだろうか。GK視点で検証すると、問題点があぶり出される。
「ボール自体はあまり強くなかったですけど、難しいバウンドだった中で相手も見えていた。キャッチしにいってこぼすより、しっかりと弾ききって外に出そうと思ったんですけど、うまく弾ききれなかったので反省しないといけない」
鈴木は「手の出し方のところでミスがあった」と述べ、失点の原因を自身の「技術の部分」にあるとした。一方で「自信を持つのが大事だった」と言う野澤は「最後に迷いがあったからああいう形になったのかな」と一瞬の迷いが判断の遅れにつながった可能性を示唆している。
ベンチで見ていたGK前川黛也はまた別の視点を提供する。