4位:2004年
開催国:中国
アジア杯成績:優勝
監督:ジーコ
参加国が前回大会の12から16に増えた中国大会は、日本代表にとってチーム力を試された大会と言えるだろう。
7月に開幕した中国大会では、小野伸二と高原直泰が同年に開催されたアテネ五輪にオーバーエイジ枠で参加することを優先して不参加となった。さらにイタリアでプレーしていた柳沢敦が新天地メッシーナに合流するため招集外となり、中田英寿や稲本潤一、久保竜彦といった主力級もケガの影響で外れている。
それでも、日本代表は中村俊輔を中心に大会で躍動した。日本代表の10番は、初戦のオマーン代表戦で華麗なダブルタッチから左足のアウトサイドで芸術的なゴールを決めて決勝弾を挙げると、第2戦のタイ代表戦でもゴールを奪い、4-1の勝利に貢献した。
ただ、すでに首位通過を決めて臨んだグループステージ最終節でイラク代表と引き分けると、決勝トーナメント1回戦のヨルダン代表戦ではPK戦にもつれる展開になった。このPK戦が大会のハイライトとも言えるシーンで、日本代表は1人目の中村と2人目の三都主アレサンドロが失敗する厳しい展開となったが、主将の宮本恒靖が主審と話し、ヨルダン代表の2人目から反対サイドのゴールを使用することに。ここからGK川口能活がビッグセーブを連発し、劇的な勝利を収めた。
その後、準決勝のバーレーン代表戦でもPK戦で勝った日本代表は、決勝戦で中国代表を下し、2連覇を成し遂げている。
大会MVPには中村が選出されたほか、ベストイレブンには川口と宮本も選出された。