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中村敬斗が6戦6ゴールと止まらない!
サッカー日本代表は14日、AFCアジアカップカタール2023・グループリーグD組第1節でベトナム代表と対戦。一時は逆転されたが、前半のうちにスコアをひっくり返し、最終的に4-2で勝利を収めた。この試合で貴重な3点目を奪ったのが、左サイドで先発を飾った中村敬斗だ。
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中村のゴールが生まれたのは2-2で迎えた前半アディショナルタイムだった。左ハーフスペースで南野拓実からのパスを受けると、細かいタッチで内側にボールを動かし、最後はボックス外からファーサイドにコントロールシュートを放ってゴールネットを揺らした。まさに目の覚めるようなスーパーゴールだった。
これで中村は日本代表通算6試合で6ゴール。データサイト『Opta』によると、中村は同6試合で放ったすべての枠内シュートをゴールに繋げているとのこと。総シュート15本で6得点という内容だ。
ベトナム代表戦でも証明した通り、なかなかチャンスに絡めない中でも、一発を確実に仕留める恐るべき決定力が中村にはある。その能力は同じ左サイドのライバルである三笘薫を凌ぐほどのものがあると言っていいだろう。明らかに、中村は左サイドの層に厚みをもたらしている。
しかし、やはり序列ではまだ三笘を下回るだろう。中村のシュートセンスはピカイチだが、突破力は飛び抜けておらず、ベトナム代表戦でも何度か相手に引っ掛けていた。事実、出場時間の違いはあるが、中村のドリブル成功数は2回で、右サイドの伊東純也は同6回だった(スタッツはデータサイト『Sofa Score』を参照)。左右両サイドから効果的かつ幅のある崩しを見せるならば、三笘の方が相手の脅威となる可能性は高い。
中村自身も「クロスに入る、こぼれだけじゃなく、崩してと思っていた。ちょっとゴールまで崩していく形はなかったけど、(ゴールシーンでは)振れてよかった」と右だけではなく、自身が受け持つ左サイドからも相手を崩そうとしながらなかなかうまくいかなかったと試合後に明かしている。その言葉が出るということは、おそらく選手自身が課題だと感じているのだろう。
それでも、中村のスーパーな決定力はベンチに置いておくレベルではない。左サイドの序列で三笘の序列を超えるのは難しいにしても、いずれかは三笘左サイド、CF中村の形で共存も実現してほしいところだ。過去最高レベルで選手層が厚い日本代表だからこその贅沢な案である。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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