引かれたときの解決策は…
85分には上田綺世がダメ押しの4点目。交代出場の堂安律、久保建英のコンビでペナルティーエリア内まで運んでからの強烈な一発。引かれたときの解決策として、久保と堂安のコンビがあることを印象づけた。
日本代表の基盤となっているのは冨安健洋、板倉滉、遠藤航、守田英正の4人である。この4人が揃ったときと、そうでないときのチーム力に差があるのが現状だ。今回は冨安が欠場。プレッシングの迫力はやはり落ちたが、それでもアジアカップを戦うには十分だろう。
不安材料はGK鈴木彩艶。シントトロイデンでレギュラーポジションを確保するや、日本代表でもファーストチョイスになった逸材。能力は圧倒的なのだが経験不足のためか、ときおりミスも目立つ。FKから決められた2点目は、ヘディングシュートにセーブしながらもボールを弾く距離、角度ともに十分でなく、こぼれ球を押し込まれた。もし、1-2のまま敗戦となっていたら、あのワンプレーでポジションを失っていたかもしれない。今回は攻撃陣の破壊力に助けられたともいえる。
ほとんどのポジションの人選、序列まで決まっている感もある中、GKは不透明だった。しかし、首尾よくアジアカップに優勝すれば正GK鈴木が確立される大会となるのではないか。
(文:西部謙司)
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