不発の前回大会と屈辱のFIFAワールドカップを糧に
「前回は重圧を背負っていた? 最初はそんなことなかったんですよ。途中からだんだんそうなっていきましたね」と彼は苦笑いしながら5年前を述懐した。実際、24歳のエース候補はノーゴールが続くたびに表情が硬くなり、報道陣から遠ざかっていった。自分自身を追い込んだ当時の失敗、そして昨年のFIFAワールドカップカタール2022(W杯)での屈辱を糧に、南野は自身2度目のアジアカップに挑むことになる。
14日の初戦・ベトナム代表戦は三笘薫の欠場が決定。ケガが癒えたばかりの久保建英も先発回避が確実視される。日本の基本布陣が4-2-3-1か4-3-3かは予想が分かれるところだが、前者だとすれば、トップ下要員は南野が候補の筆頭になるだろう。9日に非公開で行われたヨルダン戦でも、南野は右の伊東純也、左の中村敬斗(ともにスタッド・ランス)2列目でプレーしており、その流れを踏襲する可能性が大なのだ。
「敬斗とは10月で一緒にやったのが初めてだったけど、シュートのうまさとかポジショニング、技術の高さをすごく感じた。その少し前にスタッド・ランスと試合をしていて、相手としたらすごく脅威でしたね。
純也君は言わなくても分かると言うか、代表でもずば抜けて攻撃を引っ張っていく存在。その中で自分はよさを出しつつ、いい融合を見せられればいいと思ってます」
南野は破壊力抜群の“フランストリオ”でベトナム代表に勝ちにいく意欲を見せていた。