定石になりつつある“対遠藤航“対策
この試合で遠藤は攻守両面でかなり苦しく、彼の持ち味が発揮されるような場面はほとんどなかった。
若手主体による連係不足や判断ミス、消化試合だったことによるモチベーションの低下などが影響したこともパフォーマンスレベルの低下に繋がった可能性があるが、それを差し置いても彼のパフォーマンスには厳しいものがあった。
サン=ジロワーズの選手は先週末のクリスタル・パレス戦を研究していたようにも見え、遠藤にボールが入った瞬間に猛烈なプレスを仕掛けた。
27分の場面では敵陣で遠藤にパスが渡ると、右へのパスコースを切りながらカメロン・プエルタスが一気に距離を詰めた。この時に日本代表MFはすぐにボールを捌くのではなく、キープを選択。その結果、強引にボールを刈り取られ、カウンターのピンチを招いてしまった。
相手選手からボールを隠せる選手やフェイントなどの個人技でプレッシャーを剥がせる選手であれば一度キープしてからでもプレーの選択肢はあるが、遠藤は上記のどちらにも当てはまらない。そのためダイレクトやワンタッチで味方選手にボールを預けることがベストな選択肢になりそうだが、この場面では判断が遅れてできなかった。
このような現象が起きていたのは遠藤だけに限らない。カーティス・ジョーンズも43分に喫した2失点目の直前に不用意な判断ミスからボールをロストしている。
なぜ、中盤の選手のボールロストが目立つ展開になったのだろうか。