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Jリーグ 11か月前

【横浜F・マリノスコラム】角田涼太朗を成長させた指揮官の「高い要求」。ともに歩んだ2年半で「プロとしての全てを教わった」

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

守りを固める山東泰山に対して横浜F・マリノスは…



 マリノスが攻撃的に来ることを想定した山東は5-4-1の超守備的布陣でスタート。マリノスの攻撃時はアタッカー陣やMFをほぼマンマークし、ファウルまがいのアタックを見せるほど、タイトな守りを徹底してきた。

「前半はリズムをつかめなかった。1分毎にファウルがあってプレーが止まるので、コントロールという部分で難しかった」とマスカット監督も膠着状態に苛立ちを覚えたという。

 それを打ち破ったのが、前半終了間際の49分にエウベルが挙げた先制弾だ。起点のパスを出したのは角田。彼からヤン・マテウスにボールが通ると、次の瞬間、エウベルが一気にゴール前へ前進。DF2枚の間をすり抜けたところにラストパスが通り、体勢を崩しながら決めきったのだ。

「失う形が多かったり、相手の勢いに飲まれそうな場面が前半はあった。後ろから手綱を締めてオーガナイズしていこうとした時間帯に奪えた得点。すごく意味のある1点になった」と角田が言うように、チーム全体に安堵感をもたらす一撃だったと言っていい。

「あと1点取って無失点で抑えればいい」という機運が高まる中、迎えた後半。マリノスは一気に畳みかけ、57分に待望の2点目を奪う。これも角田の効果的な縦パスからだった。背番号33は喜田拓也の動きを見逃さず、スルーパスを供給。これがヤン・マテウスに渡り、ペナルティエリア右から打開。最後にゴール前に滑り込んできたアンデルソン・ロペスに折り返し、エースが決めるという形だった。

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