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プレミアリーグ 12か月前

【アーセナル分析コラム】冨安健洋不在で浮き彫りになる問題。“ずさん”な守備と昇格組に苦しんだ理由とは

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

冨安健洋らの離脱がアーセナルに及ぼす影響


 この試合で苦しいパフォーマンスに終わったキヴィオルだが、彼に責任を押し付けるのは酷な話だ。先述した通り彼はCBを本職とする選手で、プレースタイル的にも抜群のテクニックや戦術理解力が高いわけではない。どちらかと言えば、彼を起用せざるを得ないアーセナルの台所事情に問題がある。

 仮にこの試合に冨安が起用することができれば、前半と後半でジンチェンコと併用するなどのターンオーバーができたはずだ。しかし、日本代表DFはウルブス戦で負傷(具体的な離脱期間は不明)。ウクライナ代表DFの疲労度を考えると、先発で起用することは難しかった。

 そして冨安の離脱に伴い、さらに不在の影響を感じさせているのがユリエン・ティンバーだ。日本代表DFと同じく、最終ラインと中盤でも起用できるオランダ代表DFを開幕戦で失ったのはあまりにも痛い。

 この試合でキヴィオルの左SB起用が難しいと判断されれば、離脱している2選手を除くSBはホワイトとジンチェンコの2人しかいなくなる。冨安は週末のアストン・ヴィラ戦に間に合う可能性もあるが、少なくとも約1ヶ月後に行われるアジアカップで3週間から4週間ほどの離脱が予想される。

 冬の移籍市場でレアル・ソシエダへローン移籍中のキーラン・ティアニーの復帰の可能性も含めて、新たな左SBを獲得しなければいけない事態となりそうだ。

【了】

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