欧州で重宝される「判断できる選手」
「今の日本代表は攻撃的で、両サイドバックが高い位置を取って前線に人数をかけて展開していきます。さらに、横幅をいっぱいに使ったポジショニングで相手の守備網を大きく広げようと試みます。こういった攻撃時には最終ラインと中盤のラインが縦に広がりますし、選手間の横の距離も開いてしまいます。
この状態でボールを奪われると、相手に広大なスペースを与えることになるのです。この広がった状態から選手間の距離が近づく閉じた状態に整えて守備をするのが定石になります。そのため、ボールロストの瞬間にどうアプローチするのかというはチームとって重要なアクションになるのです。
組織化された守備陣形を整えるのに時間が足りないと判断すれば、ファウルでプレーを止めるという判断はチームのためになります。実際に、前がかりになるバルセロナやレアル・ソシエダなどでは、そういった判断とプレーができる選手を評価して重宝しています」
そういった守備面での戦術的な判断の質が向上したのは、ヨーロッパのトップレベルでプレーする選手が増えたことが要因だろうと、アレックスは付け加えている。
続いて、攻撃についても高く評価して日本が成長している点について解説してくれたアレックス。その話は次回としたい。
(取材・文:川原宏樹)
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