最悪のトゥールーズ戦を経て…
【写真:Getty Images】
ELグループ第4節、トゥールーズ戦における遠藤のパフォーマンスは最悪だった。ボールを刈りにいくも簡単にかわされるなど、守備で後手を踏み続け、あわや退場という場面もあった。その結果、前半のみで交代を命じられており、試合後は現地のメディアや解説者から批判の嵐を浴びている。
そこから4週間が経過し迎えたLASK戦。遠藤にはトゥールーズ戦のネガティブなイメージを払拭する必要があったが、見事にそのミッションをこなしてみせた。
立ち上がりはややバタバタした印象が否めなかったが、時間が経過していくにつれ、遠藤は本来の姿を取り戻した。15分には、読みを利かせたパスカットからの丁寧なつなぎで攻撃の起点に。そこからガクポの2点目が生まれている。
62分には自陣中央でトレント・アレクサンダー=アーノルドからのパスを収めると、ドリブルで相手2人を置き去りに。最後はそのカバーに入った選手に体を寄せられながらも奪われることなく、ハーヴェイ・エリオットにボールをつなぐなど、一気に局面を変えた。このシーンからも明らかな通り、この日の遠藤は消極的ではなく、どこか自信と余裕を持ったままプレーできている印象があった。
それはスタッツにも表れていると言えそうだ。パス成功数61本はジャレル・クアンサーに次ぐチーム2位の成績で、インターセプト数4回とキーパス数3本はいずれもチームトップタイ。上記の場面でドリブル成功数1回も記録するなど、攻守において存在感を放っていた(スタッツはデータサイト『Who Scored』を参照)。