さらに上のレベルに到達するための課題
「攻撃の部分で前半は相手の守備に対してまったく前進できなかったし、うまくはめられていた感覚もあった。僕自身の判断もそうですし、技術の精度というところも欠けていた部分があったので、そこはもっと、もっと向上させたい。修正するところがいっぱいありますよね」
新潟の本拠地デンカビッグスワンスタジアムで行われた、10月のカナダ代表との国際親善試合を直前に控えた状況で、負傷離脱した前川黛也に代わって森保ジャパンに追加招集された。
うがった見方をすれば、試合が行われる新潟に所属する選手だからすぐにチームに合流できる、という点もあったかもしれない。しかし、森保監督は今シーズンの小島のパフォーマンスを注視してきたなかで、A代表リストに加わるのにふさわしい選手だと、カナダ戦を前にして明かしている。
「われわれの評価のなかで、コジ(小島)がシーズンを通してJ1の舞台でゴールマウスを守る、チームの勝利に貢献している点を見て招集した。このチームに加わりながらギラギラしたものを持って、より評価を高められるようにアピールしてほしい。攻撃面のよさも彼の特徴だと思うので、練習から攻撃の部分でも起点となって味方につなげられるようにしてほしい」
東京五輪世代の小島は、インドネシア・ジャカルタで開催された2018年のアジア競技大会など、森保監督に率いられた年代別代表を経験している。さらにA代表でも、東京五輪世代を中心に臨んだ2019年のコパ・アメリカや、国内組で臨んだ同年のEAFF E-1サッカー選手権に招集されている。
リザーブで終えた10月シリーズを含めて、国際Aマッチ出場歴はない。それでも、ヨーロッパで活躍する選手たちが主軸を担う今回の森保ジャパンでの日々は、初めて経験する刺激に満ちあふれていた。
新潟を率いる松橋力蔵監督は、10月シリーズの前後で小島に大きな変化があったと振り返る。