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Jリーグ 12か月前

ヴィッセル神戸主将の本音。「これほど残酷なことはない」悲鳴を上げた山口蛍の左膝【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

ヴィッセル神戸加入から5年。「もう年齢も年齢だし、いつかはいなくなる身ではある」



 山口が神戸の一員になったのは2019シーズン。同じ関西圏のセレッソ大阪から「禁断の移籍」と当時は言われた。入れ替わりの早いサッカー界を象徴するように、同じ時期からいま現在も神戸に在籍している選手はGK前川黛也、DF初瀬亮、DF大﨑玲央、MF佐々木大樹の4人しかいない。

 酒井がハンブルガーSVから移籍してきたのは、山口の加入から約半年後の2019年夏。不動のセンターバックに成長した山川哲史も当時は筑波大で三笘薫のチームメイトであり、JFA・Jリーグ特別指定選手として神戸に登録されていた。大迫と武藤が加わったのは2021年の夏だった。

「僕も5年目になりますけど、長くはなかったですね。あっという間に過ぎた5年間でしたけど、どこまで自分がヴィッセルに貢献できているのか、というのはあまりよくわからない。もう年齢も年齢だし、いつかはいなくなる身ではあると思いますけど、今回のJ1リーグ優勝や(2020年1月の)天皇杯の優勝に少しでも貢献した、と思われるような選手であったならば嬉しいですね」

 チーム内で古参選手の一人になった山口は、思わず苦笑しながら神戸での日々をこう振り返った。一方で神戸というクラブを心から愛する一人として、熱い思いをその立ち居振る舞いに反映させてきた。

 例えば昨年夏。不振の真っ只中であえぎ続けた神戸が最下位に転落し、降格の二文字もちらついていた試合後に、挨拶に向かったスタンドの前で一部サポーターと激しく言い合ったこともある。

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