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日本代表 1年前

メダルを狙うなら…。サッカーU-22日本代表から見えた「いくつかの不都合」【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司

簡単に言えば自滅。偶発的に良い形になることはあるが…



 圧力を何とか回避できたときに偶発的に良い形になることはあっても、意図的にひっくり返すまでの連係はなかった。奪われずに運び出せるかどうかではなく、プレスを外してカウンターへ持っていけるかどうかのレベルに持っていければ、アルゼンチンのような強豪を相手でも優位性を持つことができるだろう。

 22分、パブロ・ソラーリのゴールで同点。きっかけは左サイドでバングーナガンデ佳史扶のヘディングを拾った佐藤のバックパスだった。左CBの木村誠二へ戻したのだが、木村は相手にマークされていた。これが直接失点につながりかねないパスだったが、木村は先にボールに触って難を逃れた。

 しかし、木村は足に当てただけでボールが浮き上がり、木村はヘディングで小さく前に出す。拾った松木がターンしようとしたところで相手2人に挟まれて失い、守備のポジションがとれていない木村の背後へ出たボールを拾ったソラーリがGKとの1対1を難なく決めている。

 失点の原因は佐藤のパス、それに続く木村の中途半端な処理、さらに松木がボールを収めるかどうかわからない状況でバングーナガンデは木村のカバーができる位置へ戻れなかった。いくつかの不都合が重なった失点だが、簡単に言えば自滅である。

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