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日本代表 1年前

佐野海舟が45分で感じた意欲。町田で育ち、病気を経て鹿島で掴んだサッカー日本代表【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by NN

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サッカー日本代表は16日、FIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027予選でミャンマー代表と対戦し、5-0で勝利した。初招集を受けた佐野海舟は、後半開始からピッチに立ちデビューを果たす。年代別代表のない佐野は、いくつものターニングポイントを経て日の丸を背負う権利を掴んでいる。(取材・文:藤江直人)


急きょ招集された佐野海舟

ミャンマー代表戦でサッカー日本代表デビューを果たした佐野海舟
【写真:NN】

 名刺代わりの一撃に、スタンドがどよめいた。次の瞬間、あれは誰だと前半のピッチにはいなかった背番号7を何度も凝視した。それだけのインパクトを、後半から投入された佐野海舟は残してみせた。

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 開始早々の48分。左サイドからMF相馬勇紀が放ったクロスが、ミャンマーの選手にクリアされた直後だった。ペナルティーエリアの外、相手ゴールの正面にポジションを取っていた佐野の目の前にボールが転がってくる。距離はあったが、A代表デビューを果たしたばかりの22歳に迷いはなかった。

「相手がすごく引いていたので、シュートを打っておびき寄せよう、というわけじゃないですけど、シュートを打てるときには打とうとずっと考えていたので、いい判断だったのかなと。守備だけじゃなくて、ああいう場面でも自信を持って、しっかりとプレーするのが必要だと思っていたので」

 こう振り返った佐野が選択したのは右足によるボレー。低く抑えられた弾道がゴール前の空間を切り裂いて飛んでいく。しかし、相手キーパーの正面を突いた一撃はキャッチされてしまった。

「しっかりとボールを見て、いいところに当たりましたけど、ちょっと力が足りなかった感じです。ゴールにはなりませんでしたけど、これからもどんどん打っていけたら、と思っています」

 サッカー人生で初めて経験した、慌ただしさを凝縮させたような4日間だった。

 ミャンマー戦へ向けた代表合宿が大阪市内で始まった13日。怪我で辞退を余儀なくされたMF伊藤敦樹に代わり、森保ジャパンへ急きょ招集されたのが佐野だった。

 自身を取り巻く状況の変化に驚いている時間もない。急いで大阪へ駆けつけ、合宿初日から全力のアピールをスタートさせた。自身のストロングポイントを問われると、胸を張りながら即答した。

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