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上田綺世の「図抜けた才」とは? 「積み重ねた4年間」とサッカー日本代表で見せる成長【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

目覚ましい成長の証

サッカー日本代表の上田綺世
【写真:田中伸弥】



「4年前は点を取れずに苦しんだ? 今は環境も違うし、成長している自負もある。当時から積み重ねた4年間があると思っています」と本人も神妙な面持ちでコメントした。

 過去の中山雅史や前田遼一らを見ても分かる通り、FWというのはそもそも完成までに時間がかかる選手が多い。上田も法政大学時代から得点感覚には定評があったが、好不調の波が大きかった。昨夏のベルギー移籍、今夏のフェイエノールトへのステップアップを経て、ボールを収めて起点を作る仕事にも精力的にトライ。プレーの幅を広げている今は彼にとって一番成長できる時期なのだろう。2023年に入ってから代表5ゴールという実績、前線での存在感が目覚ましい前進の証拠ではないか。

「予選とか公式戦は勝つことが最重要。難しい試合もあると僕は思っている。今日も前半に点を取れなかったらちょっとややこしい試合になっていたかもしれない。そうならないきっかけを作れたことは僕の中では評価できると思います」と安堵感を吐露した上田。だが、これはあくまで序章に過ぎない。

 次戦・シリア戦では浅野拓磨が左サイド起用される可能性もあり、上田が2試合連続でスタメン出場することも考えられる。よりレベルの高い相手にも同様の仕事ぶりを見せられれば、指揮官のチームメートの信頼も高まるはず。ここから一気に突き抜けてほしいものである。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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