今季のスタッド・ランスで見せる変化
「より結果にこだわらなきゃいけない試合が始まるんで、アジアのチームには負けられないってところをしっかり力を示していければなと思ってます。プレー面ではゴールに絡んでチームを助けられればいい」と伊東本人も目に見える結果を残す気満々だ。
もともと口数が少ない男ではあるが、アタッカー最年長になり、「自分が引っ張らなければいけない」という責任感や自覚が最近の物言いから少なからず見て取れるようになった。その意識は2019年9月のカタールW杯2次予選初戦・ミャンマー代表戦の頃とは全く違うはずだ。
実際、当時の伊東は堂安律の控えで、ジョーカー的な役割を担っていた。そこからじわじわと結果を出し、2020年以降にレギュラーを奪取。最終予選でエースの座に上り詰めている。あれから4年が経過し、今回の2026年W杯予選は絶対的主軸として戦うことになるが、本人は30代になった今も全く衰えは感じていない。2年半後の大舞台まで思い切り走り続ける構えだ。
今季スタッド・ランスでのパフォーマンスを見ていても、ゴール前の鋭さは磨きがかかっている印象だ。右サイドで幅を取って縦に仕掛けるだけでなく、中に入ってFWのような役割をこなすことも多く、ゴールへの貪欲な姿勢がより目につく。
今のランスには昨季活躍したフォラリン・バログンのような傑出した得点源が不在で、伊東がよりゴールという結果を求められている部分があるのだろうが、フィニッシュを研ぎ澄ませることは日本代表にも好影響をもたらすだろう。
彼はここまで代表通算13ゴールという数字を残しているが、今回の2次予選ではその数字をより一層、引き上げる好機でもある。本田圭佑や香川真司の30ゴール超えを目指して、彼には次々とゴールを重ねてほしい。
いずれにせよ、2次予選スタートとなるこの一戦で「イナズマ純也」の本領発揮を大いに期待したいものである。
(取材・文:元川悦子)
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