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サッカー日本代表がアジアで勝つためには? スペイン人指導者が考える「ラストピース」【後編】

シリーズ:フットボール批評オンライン text by 川原宏樹 photo by Getty Images

「ラストピース」の条件

サッカー日本代表の旗手怜央
【写真:Getty Images】



 ここ1年の結果を見ると、アレックスが主張するように選手同士の理解の深まりや連動性の向上のプライオリティを高めて強化してきたといえる。そのため、招集メンバーもその時々のコンディションを考慮したもの以外に、ほぼ入れ替わりのないメンバーだった。アレックスはそういった状況から森保一監督はすでにアジア勢との戦い方を決めていると考察する。

「これから迎えるアジアでの戦いにおいて、どんなサッカーをするかは森保監督のなかで明確になっているような気がします。改めて最近の招集メンバーを見比べると、2〜3人は新しい選手を入れていますが、ほとんどは同じメンバーです。アジア勢を相手にどのようなゲームの流れになるのかを想像して、その戦い方はある程度固まっているはずです。それ故にメンバーも大半が固まっているのでしょう。そのうえで、最後の3〜4枠くらいの選手に誰を選出するか、最後のピースを探していたように感じました」

 最後のピースについて、考えられる条件も教えてくれた。

「試合で起用するかどうかは別で、それよりもチーム内で重要な役割を託せる人材を探しているはずです。それはこれからも続き、ギリギリまで探していくのだと思います」

 アレックスはその有力候補の1人として、旗手怜央を推す。

「旗手にはいろいろなポジションをこなせるユーティリティ性があります。普段は左のインサイドハーフを務めていますが、そのポジションは当然のことながら、他のポジションでのクオリティも確認したかったのだと思います。そういう意味では、今回(10月)の活動のなかで旗手のプレーはいいアピールにつながったと思います」

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