三笘薫に与えられた異なる役割
18本のシュートを放った前節との大きな違いはフォーメーションだ。
フラム戦のブライトンは左SBの相次ぐ怪我人の影響もあって、最終ラインに3人のCBを並べる[3-4-2-1]のシステムで試合に臨んでいた。中央のレーンではダブルボランチとツーシャドーの4枚がポジションを入れ替えながらパスを回すことで相手に対して数的優位を作り、サイドはWBに入った三笘薫らの質で優位に立った。
“数”と“質”。この2つが両立したことで、フラム戦の3バックはチャンスを作る上で大いに機能をしたのだが、デ・ゼルビ監督はエバートン戦でこのシステムを活用することはなかった。
代わりに[4-3-3]のフォーメーションを組んだのだが、これまでとは違うアプローチで試合に臨んだ。それは左WGで先発出場した三笘を大外に張らせず、ハーフスペース付近にポジションを取らせたことだ。
指揮官としては、三笘をよりゴールに近い位置でプレーさせたかったという狙いがあったのかもしれない。しかし、この役割の変更がブライトンの停滞へと繋がってしまった。