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浦和レッズを崩したアビスパ福岡の狙い。開始5分で先制「競り合いをしても勝てない」

text by 編集部 photo by Getty Images

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ルヴァンカップMVPを獲得した前寛之(右)
【写真:Getty Images】



前寛之、ルヴァンカップ決勝で先制ゴール


 JリーグYBCルヴァンカップ決勝戦が11月4日に行われ、アビスパ福岡が浦和レッズを2−1で下し初優勝を果たした。先制点を決めカップMVPを獲得したMF前寛之は本来、ボランチを主戦場とする選手だが、決勝戦では左シャドーとして先発した。前は試合後、チームとしての狙いを語った。



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 先制点が決まったのは5分のこと。右サイドからMF紺野和也が切り込みグラウンダー気味のクロスを上げると、浦和DF酒井宏樹の背後に走り込んだ前が、右足で合わせた。「0−0のままいけば、ボールを保持するであろう浦和に対して、僕らはきつくなってくる。ゲームを通じて(早めに先制点を奪えて)よかった」と振り返った。

 紺野が縦に突進してからクロスを上げるのは想定していたとしながら「(相手と)競り合いをしても勝てないことは分かっていた」と前。相手守備陣の裏に抜け出す動きを意識したと明かした。

 福岡は試合開始直後から、鋭くプレスをかけて浦和を翻弄した。「前から行くことが勢いにつながる。リーグ戦でも直近2試合、前から行って失点を多く重ねたが、今日も前から行こうと話していた」と振り返る。

「ゾーン(ディフェンス)を組まれると相当、(浦和の)守備が堅いのは分かっていた。カウンター気味の流れの方が点が入ると思っていた」とも語った。

 前はレンタル先の水戸ホーリーホックでプレーし、2020年に水戸を率いていた長谷部茂利監督とともに福岡に加入。J1昇格に貢献した。「経験というものが、長谷部監督とプレーして得られたもの」と、指揮官との日々を振り返っている。

 この日、試合会場の国立競技場は浦和サポーターで埋め尽くされていたが「覚悟していたよりも福岡サポーターが多くいてくれたので、心強かった」と、サポーターへの感謝も忘れなかった。

(取材:河治良幸、構成:編集部)

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【了】

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