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日本代表 1年前

あのケガがなければ…。日本人「ガラスの天才」10人。苦境から這い上がった最高級の才能たち

シリーズ:ガラスの天才 text by 編集部 photo by Getty Images

FW:比嘉厚平


 

生年月日:1990年4月30日
日本代表:出場なし

 元日本代表DF酒井宏樹や齋藤学などの同世代がその才能を認めながら、あまりに早く引退してしまった選手を覚えてているだろうか。比嘉厚平だ。引退を発表した際、比嘉の下には各選手からSNSを通じ多こんな言葉を贈られていた。「比嘉は、俺らの代で1番の選手」(齋藤学)。

 「中学の時、FWだった自分のポジションが変わっていったのは同じFWに比嘉がいたから」(酒井宏樹)。「小学校、中学校で出会った中で一番衝撃を受けた選手」(端戸仁)。それほど、比嘉厚平という男は才能に溢れる選手だった。

 そんな比嘉のプロキャリアを下降させたのが度重なる怪我だった。悲劇が起こったのは、柏レイソルのトップチーム昇格内定が決まったわずか1ヶ月後の2008年1月だった。カタールで行われたU-19日本代表の国際親善トーナメント準決勝、中国戦。比嘉はこの試合で、左ひざ前十字靱帯損傷、左ひざ半月板損傷、さらに右ひざ半月板損傷の大怪我を負ってしまったのだ。この結果、2008年の試合すべてを欠場することになった。

 長きに渡るリハビリの甲斐もあり、2009年に戦列復帰した比嘉だが、やはりメスの入った足は脆くなっていた。以前までのような輝きは取り戻せず、結局、柏では活躍できなかった。その後ブラウブリッツ秋田やモンテディオ山形に在籍したが、ここでも胸部打撲傷、左ヒラメ筋肉離れ、左ひざ軟骨損傷などを経験し、怪我に泣かされる日々が続いた。そして2016年12月、26歳という若さでスパイクを脱ぐ決断をした。

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