遠藤航が高評価に繋がった理由
加入後初ゴールとなる決勝点がプラスに働いたことは間違いないが、この試合での遠藤は最終ラインと前線の“繋ぎ役”として大車輪の活躍だった。
相手選手の間で積極的にボールを受けると、すぐにターンしてダルウィン・ヌニェスやフラーフェンベルフら前線の選手へ縦パスを供給。これまで出場した試合では、スピード感のあるリバプールの攻撃を遅らせてしまうこともあったが、この試合では縦に早く的確な判断でボールをつけたことで、ユルゲン・クロップ監督の狙い通りの攻撃を展開することができていた。
その中でも特筆すべきがプレーの正確性だった。トゥールーズ戦でCBの2選手に次ぐボールタッチ数を記録した遠藤は、69本中66本のパスを成功させた。そのパス成功率は驚異の96%であり、これまで先発出場したELでの2試合はいずれも80%前半だったことを踏まえると、大きく改善されたと言える。
また54分には味方選手が空けたスペースに上手く入る形でボックス内に進入してシュートを放つなど、これまでの試合ではあまり見られなかった攻撃面での高い貢献が光った。
なぜ、遠藤のボール保持時のクオリティが上がったのだろうか。