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Jリーグ 1年前

浦和レッズの「1個ギアを上げる。それが仕事」。運命の4連戦を左右するキーマンは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

浦和レッズの「アドバンテージ」



 そうした中でも浦項戦はディフェンスの要であるアレクサンダー・ショルツが出場なしに終わり、本来の主力である右サイドバックの酒井宏樹やボランチの岩尾憲が途中出場だった。大久保とともに怪我から復帰してきたMF明本考浩も含めて、今出せるマックスパワーを週末の鹿島にぶつけて、そこからタイトルがかかるルヴァン杯決勝に向けて準備していくことになる。そこからはコンディションなどを見極めて浦項戦、神戸戦と挑んでいくしかない。

 “運命の4試合”とは言っても、まずは鹿島に勝たないことには11月12日の神戸戦につながっていかない。現在J1首位の神戸の勝ち点は61、2位の横浜F・マリノスが57で、3位の浦和は53。仮に週末の試合で神戸が湘南ベルマーレに勝利し、浦和が鹿島と引き分け以下に終われば、その時点で浦和が逆転する可能性は完全に失われる。浦和からすれば鹿島に勝って、神戸が残留争いの渦中にある湘南から勝ち点を落としてくれたら理想だが、とにかく次の直接対決に希望をつなぐことが大事になる。

 鹿島と戦う上で、浦和にとってアドバンテージがあるとすれば、日本代表MFの伊藤敦樹も「相手の方が球際だったり、フィジカル的にも上回った」と認める浦項との戦いによって、そうしたプレー強度の基準が引き上がった状態で臨めることだろう。カウンターについてもJリーグに無いレベルだったと浦和の選手たちは口々に語っており、それはルヴァン杯決勝の福岡やJリーグの中では高強度のプレーを強みとする神戸との試合でも生きてくるはずだ。

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